(1)需要と供給
3.大型霊園の動向と墓地供給量
鹿児島市における墓地供給は
大きく次の3タイプに分かれる
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昭和末期ごろまでの古い市営、民間の墓地。 草牟田、唐湊、坂元、郡元といった市営墓地は完売しており、年間換算 で100区画程度の空き墓地募集があるだけで、民間開発の墓地も残区画数は少なくそれらの合計は500区画程度。
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A | 昭和末期から平成初期にかけて販売を開始した市営墓地、民間大型公園墓地。
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B |
昔からの共同基地。
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大型霊園の動向
【市営星ケ峯墓園】
昭和62年発売。市内最大規模。全3500区画で販 |
【谷山御所霊園】 昭和63年発売。全2500区画、販売済みは約2200区画。当初5年間は年間60区画、平成5〜8年は年間300区画、その後は少しずつ減少し現在は年間30区画程度。区画面積は1uから7.5u、メインは3u〜4u。u単価は22〜30万円。市内大型霊園の中で一番販売が進んでいる。立地は白砂台地の高台。バス停より上り坂を20分も歩くため、自家用車がないと難しい。集客方法はテレアポが主体で営業3名。テレアポの一部も営業応援。 |
【コスモパーク中央霊苑】
昭和63年発売。全3400区画、販売済みは約1200区画。年間販売区画数は当初より減少し、現在は50区画程度。区画面積は2uから9u、メインは3u〜4.5u。u単価は60〜70万円だが、近年一部のエリアでは38万円。 |
【メモリアルパーク中山】
全5000区画、販売済みは約400区画。区画面積は1uから6u、メインは著者特許の1u屋外型納骨堂から3uの小区画。u単価は13.4万円。 平成15年8月リニューアルオープン。本格的に営業活動に入る。 |
【小山田霊園】
オーナーの土建業者が倒産、現在地元石材店等の協 |
【田上霊園】
約1000区画が係争中。経営許可になれば市内墓地とし |
これらの霊園の他に大型霊園としては最も古く25年程前に発売された【錦江公園墓地】があります。当時は他に管理の行き届いた霊園がなかったため市街地から遠いにもかかわらずよく売れましたが、その後新しい大型霊園が次々に開園したので、錦江公園墓地は相当数を残して売れなくなりました。当初買った人で墓石未建立の人の多くは市内の霊園に買い替えたい希望を持っていますが、現実問題としてそうもできない人が多い。 |
霊園名 |
uあたり 単価 |
全区画数 | 残区画数 | ||
@ 旧墓地 | 500 | ||||
A | 星ケ峯墓園 | 鹿児島市 | 7万円 | 3,500 | 1,500 |
御所霊園 | (財)霊園開発協会 | 22〜30万円 | 2,500 | 300 | |
中央霊苑 | (財)中央霊苑 | 38〜70万円 | 3,400 | 2,200 | |
メモリアルパーク中山 | (宗)成田山不動院 | 15〜22万円 | 5,000 | 4,600 | |
合 計 |
9,100 |
上記の他に市内に無数点在する共同墓地の流通を加えると鹿児島市における墓地供給総数(完成墓地保有区画数)は1万区画を超すと推定される。 |
本項で推定した墓地保有区画数約1万区画を(1)項で算定した年間需要数700区画で除すると |
墓地区画数10000÷年間墓地需要区画数1400=7.1 |
即ち、鹿児島市内の保有完成墓地は7年間以上の需要を賄う量となっていて、墓地不足、遠隔地といった全国的な墓地事情と異なり、鹿児島市では供給過剰の状態となっています。市環境衛生課によれば鹿児島市での新規の墓地は認可しない方針。 |