トラブル4

兄弟で買ったらトラブル

 Kさんは昔、兄と共同で納骨堂を買い、そのお兄さんとKさんの奥さんを納骨しました。お兄さんの死後、納骨堂は甥が後を継ぎました。ある日Kさんは甥から、なぜ伯母さんの骨まで見なければならないのか、出ていって欲しい、と言われました。Kさんは共同で買ったことを主張したかったのですが喧嘩はしたくないので、結局甥に押し切られて別の霊園の納骨堂を買い、奥さんのお骨を新しい自分たちだけの納骨堂に移しました。お金は損しましたが、心の安泰を考えるとその方が良かったとKさんは思っています。

 農協を定年退職したSさんは、近くの集落墓地に兄弟でお墓を建てました。Sさん兄弟の奥さんたちは競争でお墓にお花をあげるようになりましたがSさんの奥さんはあまりお墓のめんどうを見ない、花代をけちる、と兄弟の奥さんたちから悪口を言われるようになりました。Sさんは自分のペースでお墓参りできるお墓を望んでおり、同じような嫌な思いを子供たちにもさせたくないと思い、分家して新しく自分たちだけのお墓をつくりました。
 家長制度が崩壊した現在、墓は夫婦を中心とした家族単位になりました。もともとお墓は、個人墓、夫婦墓が中心で、世界的に見ても文明国で一族郎党が1つのお墓に入る例は殆どありません。
 

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