お墓の知識8

お彼岸

 

“お彼岸”は正しくは『彼岸会(ひがんえ)』、春秋の年2回、3月20日と9月23日を中日として、前後に3日間ずつの7日間をいいます。日本ではお彼岸にお墓参りをする習慣が古くからあります。
 彼岸とは、サンスクリット(凡語)のParamita(波羅蜜井はらみつ)に由来し、インドから中国を経由して伝えられたもので、“悟りの岸”という意味で、“仏の世界”を表しています。“彼岸”という言葉自体は仏の世界に至ることを意味し、お彼岸は本来、仏の世界に行けることを願って、その為に実践しなければならない6つの徳目を修行し、行ないを慎む期間でした。

 

布施 = 物惜しみしないこと
持戒 = 規律を守ること
忍辱 = 耐え忍ぶこと
精進 = 努力すること
禅定 = 心を静かに保つこと
智恵 = よく考えること

 

 お彼岸に先祖供養の日としてお墓参りをする習慣があるのは日本だけです。春秋のお彼岸に太陽が真西に沈むことから“西方浄土”の観念が生れ、やがて先祖供養や墓参りに発展しました。

 

 【雑 学】

 お彼岸の中日には仏様におはぎ(ぼた餅)をお供えしますが、“お萩”はアンコの中が餅米で、“ぼた餅”は中がお餅のものをいいます。春の彼岸にはボタンの季節なので“ぼた餅”を、秋の彼岸には萩の季節なので“お萩”をお供えします。

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